HoloLens 2 Insider Preview で利用可能になった電力と温度の管理機能を利用したUnityサンプルプロジェクトを作成しました.
PowerThermal SDK概要
HoloLens 2 のInsider previewで電源と温度管理の制御を行えるようになりました.
HoloLens 2には本体温度によってバッテリー、カメラ、ディスプレイ、CPUなどは動作を停止、抑制して動作負荷を抑えるようになっています.
ただしアプリによっては特定のハードウェアの動作の抑制を行わせたくない場合があります.
- ディスプレイのFPSは落としたくない
- カメラが動作停止しないようにしたい
- CPUのクロック数は落としたくない
Insider preview で利用可能になったPowerThermal SDKでは、Unityからハードウェアの動作抑制を制御することができるようになりました.
また温度による抑制動作を確認できるシミュレーターがHoloLens 2のデバイスポータルから確認、制御することができます.
PowerThermal SDKの導入
- PowerThermal SDKはMixed Reality Toolkit (MRTK) のMicrosoft Mixed Reality Feature Tool から利用することができるようになっています.
Mixed Reality Power Thermal Notification
を選択することでUnityプロジェクトにインポートされます.
Unityサンプル
UnityからPowerThermalSDKの抑制動作を確認できるサンプルプロジェクトを作成しました.
PowerThermal SDKで温度によるハードウェア制御の抑制の有効、無効化を切り替えることが出来ることなっています.
動作はデバイスポータルのシミュレーターから設定することで確認することができます.
以下の動画ではディスプレイのFPSが温度によって低下する抑制制御を無効化し、温度が上昇してもFPSが低下しないようになっています.
まとめ
- 温度によるハードウェア動作の抑制をUnityのSDKから有効化、無効化することができました.
- PowerThermal SDKはHoloLens 2 Insider previewの機能のため、今後変更されたり正式版では利用できなくなる可能性もあります.